T.前眼部・眼表面の腫瘍性病変

○霰粒腫:小児の場合、横径1cm以上なら全身麻酔で手術検討
●脂腺癌:1cm以内の結節型は予後良い、びまん型は予後悪い
●基底細胞癌
●扁平上皮腫瘍(OSSN:ocular surface squamous neoplasia)
   下眼瞼に多い(日光暴露)、所属リンパ節への転移が多い
〇原発性後天性メラノーシス(PAM:primary acquired melanosis)
   メラノーマの発生母地としてPAMや母斑は重要
〇母斑(nevus)
●メラノーマ
●結膜MALTリンパ腫、結膜悪性リンパ腫


U.眼表面悪性腫瘍を疑うサイン

睫毛禿
黄色い腫瘍からの出血…脂腺癌
片眼性の難治性眼瞼炎…脂腺癌
黒い中央部の腫瘍…基底細胞癌


V.虹彩黒色腫

診察所見から悪性(虹彩黒色腫)か良性(虹彩母斑、虹彩嚢胞)かの鑑別は困難
増大傾向
危険因子
 A age 40歳以下
 B blood 前房出血
 C clock hour 下方
 D diffuse びまん性
 E ectopia 虹彩偏位
 F feathery margin 毛羽立ち


W.脈絡膜悪性黒色腫

ほとんどの場合、無症状で経過
飛蚊症、硝子体出血、続発性網膜剥離、ぶどう膜炎、緑内障として発症


X.眼科に関連する母斑症

von Recklinghausen病(Neurofibromatosis type 1;NF1)…カフェオレ斑
 神経線維腫、虹彩結節(Lisch結節)
von Hippel-Lindau病
 網膜血管腫
Sturge-Weber症候群
 緑内障、脈絡膜血管腫


Y.眼内悪性リンパ腫

全身の悪性リンパ腫が眼内病変を生じる場合
眼に原発する場合:眼原発悪性リンパ腫(PIOL)


眼原発悪性リンパ腫(PIOL)

棘状KPs、オーロラ状硝子体混濁、乳白色の網膜浸潤病巣、視神経乳頭浸潤
OCT:網膜下病変…出現・退縮を繰り返す
特殊病型:前房蓄膿


Z.前房蓄膿をきたす疾患

ベーチェット病
感染症
眼内炎(内因性・外因性)
急性前部ぶどう膜炎
糖尿病性虹彩炎
白血病
眼内悪性リンパ腫


[.転移性脈絡膜腫瘍

原発巣
男性:肺癌、前立腺癌
女性:乳癌、肺癌


\.抗癌剤の眼副作用

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1):涙道狭窄、角膜炎
フルオロウラシル(5-FU):涙道狭窄、角膜炎
パクリタキセル(タキソール、パクリタキセル):黄斑障害(視力低下、変視症、小視症)
タモキシフェン(タモキシフェン):視力低下、変視症
シスプラチン(シスプラチン、ブリプラチン、ランダ):球後視神経炎


].分子標的薬による眼副作用

ニボルブマブ(オプジーボ):ぶどう膜炎





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